毎日うんざりするほど暑い日が続きますが、Tシャツ1枚で出かけるのには、もう飽きてしまいました。今考えているのは冬服のこと。何を着ようか、何を買おうか考えていると、ふつふつと秋冬欲が高まり、余計にTシャツからは離れていきたくなります。結局人間は無いものねだりですね。そう思い始めてからどんなに暑くても何か一枚羽織って出かけるようにしていて、それだけでずいぶん欲が満たされています。(ずいぶんと汗だくで...本末転倒ですね)

僕と同じことを考えている人がどれだけいるかはわかりませんが、もし同じことを考えている方いれば〈muto〉「Ramie500 ストール」をおススメしますよ。これが一枚あれば、秋冬欲を満たすことも、夏のスタイリングを上品にすることも、出来ますから。

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薄いってすごい

「薄いってすごい」って言葉にすると、何とも稚拙で安直な表現なのですが、〈muto〉のストールを触ってみると、同じようなことを感じるはず。薄い=すごいの意味をこれからご紹介していきます。

薄い=軽い

直観的にわかるかと思いますが、そのモノの厚さは重さに直結します。一般的に厚いものは重い、薄いものは軽い、このような方程式があり(もちろん例外はあるかと思いますが)例にもれず、〈muto〉のストールは薄くて軽いです。ただここで一つ注意なのは、そこらへんにあるそれとは全く異なるという事です。一目見ても、触ってみてもわかりますが、圧倒的に薄くて、圧倒的に軽いです。そりゃびっくりするくらいには。この薄さが〈muto〉のブランドの強みであり、最大の特徴なのです。上質で高級な天然素材を、特殊な加工を用いて時間をかけてゆっくりと織りあげているので、このように薄くて軽くて柔らかいストールが出来上がるのです。ストールって特に重さを感じやすいアイテムだと思います。巻いてて肩が凝るのは嫌ですもんね。もう普通のストールには戻ることは出来ないかもしれません。

これくらいのピンクなら気兼ねなく巻くことが出来そう

これからの季節にもちょうどいい色味。絶妙。

薄い=難しい

先ほども製造工程の話がありましたが、〈muto〉では極上の糸を使い、ゆっくりと時間をかけて製品づくりを行っています。ストールを織る機械も現代に普及している高速の物ではなく、旧式のシャトル織機というもの。時間的な効率を考えれば、現代の物の方が優れていますが、これを使わないのには、もちろん理由があります。

薄いストールを作るには、極細の糸が必要になります。例えば、太い糸で編んだセーターはざっくり編みのおじいさんのセーターになるように、そもそもの糸の太さは製品の仕上がりに大きな影響をもたらします。「Ramie500 ストール」で使用している糸は麻の中でもトップクラスに細い糸。このような細い糸は繊細で扱いが非常に難しいのです。高速の織機を用いてストールを織ろうとすると、細くて繊細な糸はすぐにちぎれてしまうので、旧式の織機を使用してこのストールを製造しているという訳です。旧式の織機自体も日々のメンテナンスが必要で、扱いは難しいもの。それを使ってストールを作ってるわけですから、薄い=難しいなのです。



このように薄い=すごいの理由を説明してきましたが、理解いただけたでしょうか。触ってみて巻いてみて、が一番手っ取り早いのですが....。もしこの記事を読んで興味があれば、手に取っていただけると嬉しいです。

  • 武藤株式会社

    武藤株式会社

    天然素材の風合いにこだわった武藤のストール。カシミヤ、シルク、麻、和紙、オーガニックコットン等、糸の持つ美しさや特質は織物のハーモニーであり、リズムを組織していきます。また、富士北麓地域に古くから伝わる織物の伝統を引き継ぎ、昔ながらの織機を主に使用し、素材の持ち味が最大限に表現できるよう、「織りこなし」の技術を日々研鑽し、世界に誇れる日本の逸品を作るため努力しています。

Text & Photo:
宮﨑涼司

人一倍、服が好きなCRAHUGのジャーナル担当。給料のほとんどをファッションへ投資する。好きなメディアは「AWW MAGAZINE」と「NEUT MAGAZINE」。

Date: 2022.08.17

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