【コラム】
お気に入りを、永く、美しく。
本革ブーツのお手入れ基本帖
高級感があり、いつものコーデをさりげなく格上げしてくれる本革のブーツ。 履くほどに足に馴染み、ツヤや表情が変化していくのも、本革ならではの魅力です。
そんな相棒のような一足を、永く楽しむために。 今回は、神戸のシューズブランド〈Pointer(ポインター)〉の職人・安田さんに、本革ブーツと上手に付き合うためのケアの基本を教わりました。
本革の魅力とは?
天然の牛革は、履くほどに足に馴染み、自分だけの形へと育っていく素材です。 合成皮革に比べて通気性や耐久性に優れ、永く愛用できるのも本革ならではの魅力。
なかでも〈Pointer〉では、きめ細やかで滑らかな質感のハイクオリティーな牛革を使用。履くたびにやわらかさとツヤが増し、時間とともに愛着が深まっていく…そんな変化も楽しみ方のひとつです。
流行に左右されない上品さと、こなれた印象を兼ね備えた一足は、どんなシーンでも足元から自信と輝きを与えてくれます。
月1で整える、お手入れの基本
ブーツのお手入れは、月に1~2回ほどで十分。 ホコリや汚れは、革を傷める大きな原因のひとつです。だからこそ、定期的にクリームなどで栄養を与えながら、革のコンディションを整える気持ちでケアをしていきましょう。

STEP.1
ブラシで汚れを落とす
やわらかいブラシで全体をブラッシングし、ホコリを落とします。
STEP.2
クリーナーで拭く
クリーナーを布に取り、全体をやさしく拭きます。古いクリームや汚れを落とすことで、次のケアがなじみやすくなります。


STEP.3
クリームを布で塗る
クリームをできるだけ柔らかい布で、少量ずつ円を描くように、薄く均一にのばします。塗りすぎず、軽やかに仕上げるのがコツです。
※クリーナーやクリームを使用する際は、靴のかかとなど目立たない部分で軽く試してから行いましょう。配合成分が革に合わず、まれにシミや変色の原因となる場合があります。
STEP.4
ブラシでクリームを馴染ませる
仕上げにブラシをかけると、自然なツヤが生まれ、革がしっとりと息を吹き返します。


STEP.5
防水スプレーを軽くひと吹き
20cmほど離して全体にミスト状に。雨や汚れを防ぎ、きれいな状態を保てます。
STEP.6
風通しのよい場所で自然乾燥
陰干しでしっかり乾かしたら、月1ケアは完了です。

💡毎日のケアは“1分でOK”
使用後は、ブラシでホコリを落とし、風通しの良い日陰で休ませましょう。
ほんの少しの手間を重ねることで、革本来のツヤや明るさがよみがえり、使うほどに深みを増してやわらかく足に馴染んでいきますよ。
雨や傷!イレギュラー時のケア
雨に濡れたとき 乾いた布で表面の水分を拭き取り、新聞紙や乾燥剤を入れ保型し、内側の湿気を取り除きます。 また、直射日光は避け、風通しの良いところでゆっくりと乾かしましょう。
傷がついたとき 一度ついた傷は完全には治りませんが同色のクリーム、靴墨があれば補正し目立ちにくくなります。 おすすめは修理専門店に診てもらうことです。
💡「アルコールでの拭き取り」や「直射日光や高温多湿での保管」などは、どれも革の油分を奪い、ひび割れの原因に。“やりすぎないこと”が、美しく保ついちばんの近道です。
シーズンオフの保管方法
シーズンが変わったら、汚れを落としてからシューキーパーを入れ、通気性のよい布袋へ。箱に入れっぱなしは湿気がこもるため、時々風を通してあげましょう。 また、軽くブラッシングしてから休ませることで、次の季節にも気持ちよく履くことができます。

・
・
▼RECOMMEND JORNAL


