11月22日、CRAHUGオンライン工場見学イベント第一弾を鹿児島県南大隅半島にあるボタニカルファクトリーで開催しました。当日MCを務めました上野より、その様子を一部ご紹介します。

鹿児島空港から2時間半。高速道路と国道269号線を車で走ると、たくさんの木々に囲まれた中に旧登尾小学校が見えてきます。こちらが今回の会場、“廃校となった学校”でサステナブルコスメ製造を行っている〈ボタニカルファクトリー〉です。

ボタニカルファクトリーは、「天然由来成分100%、アルコール、ケミカルフリー」をコンセプトに、アルコールを使わず植物由来の成分でオーガニックコスメを製造しています。工場近隣の農家や自治体とも協力し、廃棄処理されるはずだった農作物を買い取って、スキンケア商品の製造するなど地方創生にも寄与しています。▼当日のプログラムはこちら 01.工場のご案内 02.梶原加奈子さんとのトークセッション 03.無添加二層式ヘアオイル作りのワークショップ

01.工場内見学

あいにくの雨の中スタートした配信は、ボタニカルファクトリーの玄関からお届け。

小学校をリノベーションして作られた工場ということで、教室をそのまま改装して活用しています。〈BOTANICANON〉は可能な限り水を使用せず、植物から抽出した蒸留水を製品に使用しています。工場内では、蒸留するための機械や、製品を梱包作業している現場を見ることができました。(新鮮なものを扱うため今回は製造現場の中までは入ることができませんでした。)

タイミングが合えば、地元で収穫されたパッションフルーツやホーリーバジルを加工しているところを見ることもできます。

これまで訪問した2回とも荒れた天気でしたが、本来はこんなにきれいな海と山が一望できます。

小学校の裏には旧登尾中学校がすぐそばにあります。このイベントでは中のご紹介はできませんでしたが、今月より本格的にこちらの中学校も稼働し始めています。この中学校の魅力の一つは屋上から見える夕日!…なんですが、今回のイベントは悪天候ということで夕日は見ることができませんでした。一般の方向けにワークショップするスペースと屋上もご案内できるようになっているそうなので、気になる方は足を運んでみられてください!

02.梶原加奈子さんとのトークセッション

場所を移動してとある教室。CRAHUGクリエイティブディレクターの梶原さんと黒木さんのトークセッションです。屋上から走って移動した黒木さんとドキドキしながら東京との中継を開始しました。簡単に当日お二人が話された一部内容をご紹介します。

―ボタニカルファクトリーについて教えてください。

【黒木】ボタニカルファクトリーは、約4000種類もの植物が群生する大隅半島にあります。温帯でも熱帯でもない地域であるため、両方の気候に属する多種多様な植物が混在しています。また、同半島は農業が盛んな地域です。多品種を扱う農業が特徴的で、県内のハウス栽培の中ではパッションフルーツは2番目に出荷されています。弊社では、可能な限りそういった地元で獲れたフルーツや植物を使用。そして、工場の前が海なので、排水などがすべて海に直結しています。基本的に食品と同等の成分や生分解性が高いものを使うように設立当初住民の方々と約束しました。結果、現在の植物由来100%の製品が実現しています。

―実際にこちらに訪問されたとき梶原さんは、ボタニカルファクトリーにどんな印象受けましたか?

【梶原】大自然に圧倒されました。私も北海道出身なので自然は身近なものでしたが、また違った自然が広がっていました。海が大きくて、地平線がどこまでも広くて。緑が多くて、生い茂っている植物も見たことないような葉の形をしていてとても印象的でした。工場も小学校の跡地を活用されていて、本当に使う部分だけ改装されているので学校の雰囲気がそのまま残っていてかわいかったです。ホーリーバジルの収穫にもお邪魔させていただきましたが、一面ホーリーバジルの香りが広がっていました。BOTANICANONのホーリーバジルのハンドクリームを使っているのですが、それを付けると今でも香りとともにあの美しい景色を思い出します。

―CRAHUGを通して伝えたいこと

【黒木】お隣の薩摩半島と比べると、この大隅半島には10分の1しか観光客が来ません。CRAHUGを通して、ものづくりの楽しさを体験とともに知っていただきたいと考えています。

【梶原】色々な肌の方がいる中で、サステナブルなコスメ作りの管理は大変だと思います。そのような生産者の方の声をオンラインツアーでは、実際に聴いてほしいと思っています。そして、今後は産地ツアーも開催して、実際に生産現場に来ていただいて体験するとよりコスメの良さを実感できるのではないかと考えています。

―サステナブルなコスメとは何でしょうか?

【黒木】化粧品業界は25年目。私たちの活動がSDGsに沿ってされてきたと言われるが、狙いを定めていたわけではない。。元々ナチュラルコスメは自然社会と人間の肌の共生を続けてきたもの。だいぶ前からそういったコスメのヨーロッパの先進地を視察してきました。そして、そういったコスメは原料の産地に近い場所でないと思い通りのものはできないと気づいたんです。振り返れば、自分の地元ここ大隅半島には自然の宝の山がありました。現在は、農業と原料に寄り添いながら、長いスパンで使い続けられるもの、作り続けられるものを軸に商品化をしています。

【参加者からの質問タイム】(一部抜粋)

Q.黒木さん一番お気に入りの植物は何ですか? A.ゲットウです。香りが自分の体に合っているなと感じます。

Q.ハーブティーを作る予定はありますか? A.3種類販売中です。ホーリーバジル、ホーリーバジルとベニフウキ(花粉症を緩和)をブレンドしたもの、11月からレモングラスの茶を販売開始しています。(※オンワード・クローゼットでの販売はございません。)

03.無添加二層式ヘアオイル作りのワークショップ

「化粧品を作るのは味噌汁を作るより簡単」とおっしゃる黒木さん。今回はボタニカルファクトリーで蒸留されているゲットウの蒸留水とインフューズドオイルを使った二層式のヘアオイル作りを教えてくださいました。ポイントはキレイな二層ができるように塩化ナトリウム(塩)をちょっと入れること。

お塩10~20粒。この微妙な量が難しい!

こういったナチュラルなコスメは草負けして赤くなることがあります。そのため、手首の裏に付けてみて確認して使ってみるのが良いそうです。ただ、肌に合えば非常に良いとのこと。

視聴者の皆さんは、丁寧な黒木さんの説明を聞きながら各自でヘアオイルを作っていただきました。こんな感じで皆さんきれいに二層になったヘアオイルが完成していました。

次回に向けて

イベントは以上で終了となりました。初回ということもあって、電波の問題や音声トラブルなどハプニングも多く、実はこちらの回は悔いが残る回でもありました。。そんな中、参加された方から「自宅で作りながら、お話も聞けて良かった」など黒木さんのお話やオイル作りについて良かったという感想もいただけました。本当に黒木さんに感謝です。そして、トラブルも多い中そういった言葉をかけてくださった参加者の方々のおかげで次回以降のイベントに只今力が入っております!

▼次回の開催はこちら 次回は12月17日(金)16時より 岐阜県羽鳥郡・草木染めのサステナブル染色工場『木曽川染絨株式会社』での開催です >>詳しくはこちらより 今回は無料での開催です。ぜひチェックしてみてください!

そして、ボタニカルファクトリーさんでの再チャレンジ開催もまたいつか開催するかもしれません…その際はパワーアップしたCRAHUGオンライン工場見学を配信できればと思います。

最後は笑顔の黒木さんとボタニカルファクトリー担当の上野で締めくくらせていただきます(笑)

  • 株式会社ボタニカルファクトリー

    株式会社ボタニカルファクトリー

    本島最南端の大隅半島にある鹿児島県肝属郡(きもつきぐん)南大隅町は、亜熱帯気候と温帯気候が混在し、風光明媚なところです。その町にある、旧「登尾小学校」の一部を製造工場としてリノベーションし、「地産化化粧品」を目指し2016年にスタートしました。ハーブウォーター(蒸留水)やアロマオイル、植物エキスの抽出など、原料づくりから製品までを一貫生産しております。お肌にも、環境にもやさしい「サスティナブルコスメの追求」が商品づくりの基本です

Text & Photo:
上野結佳

計5名の甥っ子&姪っ子を溺愛する、CRAHUG・SNS担当。写真は甥っ子へ作った誕生日ケーキ。

Date: 2021.12.08

この記事をシェアする

CRAHUG編集部・おすすめの記事はこちらです

RECOMMEND