【特集】
傘ソムリエ土屋さんに聞く、
雨の日を快適に過ごす傘の選び方
梅雨らしくない日が続くこの季節。 だからこそ、自分に合った“本当に使いやすい傘”をじっくり選ぶ時間があるとも言えます。 今回は、1年ぶりの登場となる傘ソムリエ土屋さんに傘の基礎知識から、ライフスタイル別の選び方、さらに長く使うためのケア方法まで、今日から役立つ傘選びのヒントをたっぷり教えていただきました。 今年こそ、自分にぴったりの1本を見つけてみませんか?
傘の基本知識
まずは意外と知られていない「傘の基礎」からおさらい。 知っておくと選ぶときに役立つ基本の知識を土屋さんに伺いました。
最近はUVカット率99%以上や遮光率99.99%以上といった、いわゆる「1級遮光」とされる傘が主流になっています。さらに、遮熱や撥水といった機能が一通り備わっている多機能タイプも多く見られます。
見落としがちな機能性表示。基本的な情報はしっかり記載されています。 親骨の情報・UVカット率・遮熱性能・撥水加工の有無など、価格だけでなく、機能も確認し、自分のニーズに合ったものを選ぶことが大切です。

傘選びのポイント
「どれも同じに見えるけど、違いがよくわからない…」という人も多いはず。 土屋さんが教えてくれた“失敗しない傘選びのヒント”とは?

- 徒歩・電車通勤/通学には、折りたたみ傘がおすすめ!
荷物が多かったり、毎日持ち歩く必要があるなら、やっぱり折りたたみが便利。 バッグのサイズに合わせて親骨50cmか親骨55cmを選ぶと◎ 小さめバッグには、親骨50cm(コンパクトで省スペース) 大きめバッグやリュックには、親骨55cm(しっかりカバーできて安心)をおすすめします。
- 車移動が多い方には、長傘がおすすめ!
長傘の方が開閉の手間が少なく、乗り降り時にスムーズです。 また、折りたたみに比べて骨がしっかりしており、風雨に強く、カバー範囲が広いものが多いです。
このように、ライフスタイルによって相性の良い傘の種類は異なります。
- 体格に合ったサイズ感とは?
標準的な傘サイズは、成人男性は親骨65cm、成人女性は60cmが一般的です。 傘が大きすぎると風にあおられて扱いづらく、小さすぎると雨を十分に防げません。 体格に合わない傘は操作もしづらくなるため、自分にちょうどいいサイズを選ぶのが快適に使うポイントです。

- 手の大きさも重要ポイント?
実は握りやすさは使い心地に大きく影響します。 手が小さめ人→コンパクトなハンドル 手が大きめ人→大きめのハンドルや曲がりハンドル がおすすめ! 自分の手にしっくりくる形やサイズを選ぶことで、持ちやすさや安定感がぐんとアップします。

雨が降るか降らないか、微妙な天気の日ってありますよね。 そんな時に一番活躍するのは、折りたたみ傘なんです。 持ち歩きやすく、急な雨にも対応できるため、日常のちょっとした不安にぴったり。
一方で、数日間しっかり雨が続くような時期には、長傘がおすすめです。 雨が強くなるほど、風の影響も大きくなりがち。 その点、長傘は構造的にも安定していて、風雨の強い日にも頼りになります。
傘のケア方法
せっかくお気に入りの傘を見つけたなら、長く使いたいですよね。 実は、ちょっとしたお手入れや保管方法で、傘の持ちが大きく変わるんだとか。
傘を開くときは、まず生地をちゃんとほぐすことが大事です。いきなり力を入れて開こうとすると、骨がゆがんだり生地が傷んでしまうので、やさしく扱ってあげてくださいね。 使い終わった後は、濡れたまま放置するのはNG! 直射日光の当たらない風通しのいいところで、できれば広げて乾かしましょう。もし場所がないときは、吊るして水を切るだけでもOKです。
- 余裕があるときはお湯でケア
38〜40℃のお湯で10秒ほど軽く流すと、雨のホコリや手の油が落ちて生地の状態を保つことができます。 ※熱で生地が傷む恐れあるため乾燥機で乾かすことは避けてください。

>>お手入れ方法をもっと詳しく知りたい方はこちら
槇田商店の魅力
雨の日を快適にするために、「どんな傘を選ぶか」はもちろん大切。 でもそれ以上に大切なのは、どんな想いで作られた傘を選ぶかかもしれません。 そんな方にこそおすすめしたいのが、〈槇田商店〉の傘です。 実際に、土屋さんもその魅力についてこう語ってくれました。
〈槇田商店〉の傘は、発色の美しさが本当に際立っています。 特に黄色などの明るい色は、光を受けてきらきらと輝くように見え、まるで光沢があるかのようです。 これは先染めの技術によるもので、織りの技術を活かした織傘としての魅力も感じてほしいですね。 見た目の美しさだけでなく、伝統ある織物の文化が傘に息づいています。
そんな〈槇田商店〉の技術と美しさをさらに引き立てるのが、〈伝統横濱スカーフMarca〉との特別なコラボレーション。 上質な織りと繊細な色彩が融合した、まるで身にまとうアートのような1本をご紹介します。
傘は、縫うとどうしてもズレが出てしまうものなんです。 でも、このコラボ傘は、パッと見たときに「スカーフの柄そのままが傘になってる!すごい!」って思えるくらい、ものすごく繊細に裁断されています。 スカーフの美しさをそのまま傘にできるのは、〈槇田商店〉だからこそなんだと思います。
最後に、傘への深い愛情と知識を惜しみなく語ってくださった土屋さんありがとうございました! 雨の日がちょっと楽しみになるような、そんな傘選びのヒントが詰まった時間でした。
