【梶原加奈子の想いごと】
100番の極細糸が織りなす
カラフルな播州織エアーストール

4月も半ばとなり、ますます春気分が高まってきましたね。 私は産地出張で移動する機会が多いのですが、新幹線や飛行機、急な天候の変化などで気温の変動に対応しやすいように、ストールをよく持ち歩いています。

首に巻くのはもちろんのこと、バッグに入れたり、ブランケットのように体を包むことなど状況に合わせて使い方は色々です。春のお気に入りストールは、薄地のカラフルなデザインのもの。巻き方によって色が重なり合うのも楽しい気持ちになります。

POLS /【洗える/コットン100%/播州織】極細コットンストール

¥7,700(税込)

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重なり合う色の広がり

長年、私がデザインで取り組んでいる兵庫県西脇産地(株)丸萬さんのファクトリーブランド〈POLS〉では、極細コットン糸を織り込んだストールのデザインをしています。

西脇産地で作る生地は『播州織』と呼ばれ、染色したタテ糸とヨコ糸の重なり合いにより出来上がるデザインが特徴です。主にチェックやボーダー、ストライプなどが多いです。

POLSのボーダーストールを制作するために染めた沢山の色。

色の組み合わせは無限に湧いてくるので、何度もパソコンのシミュレーションを繰り返し、カラーの割合や色味を調整しています。作っていると、どれも可愛い!!と思ってしまいます。POLSチームの皆さんと話し合い、最後に生産するデザインを絞り込むのが本当に大変です・・・。

西脇産地にて、POLSのデザインチームと話し合い。
左:織物の魔術師上田さん 真ん中:梶原 右側:POLSのリーダー丸山さん

もう1つ、ひっそりこだわっている部分として、デニムのセルビッチ(生地のミミと呼ばれている布端のこと)を参考にしてストールの端にポイントカラーを入れています。顔まわりにクルっと巻いた時、この端のカラーがアクセントになります。1色多くなるだけでも生産は大変ですが、デザインのオリジナリティとして、ワンポイントカラーにこだわっています。

風のように軽く、薄く。

極細のコットン糸は、100番単糸というかなり細い糸を使用しています。例えば一般的なシャツは40番ぐらいの糸が使われることが多く、数字が大きくなるほど細くなります。

最初は工場から「無理だよ。」と言われたのですが、透けるような軽い仕上がりを夢みて職人さんと検討しました。100番単糸は織物にするのが難しい糸なので、織っている間の摩擦で糸が切れないようにタテ糸に糊をつけて強化しています。簡単には出来ない織物技術ですが、播州織の職人さん達が挑戦してくださり完成しました。

ふわりと軽く柔らかな風合いの大判ストールは、ハンカチのようにコンパクトに折りたたむこともでき、バックの中に入れて持ち運ぶことも楽にできます。 極細、極薄ですが、ネットに入れて洗濯機で洗うことも出来るくらいしっかりしているので、夏も冷房対策として毎日活躍すると思います。

〈POLS〉【洗える/コットン100%/播州織】極細コットンストール

¥7,700(税込)

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〈POLS〉からの便利なストールから、皆さんの暮らしを楽しく彩ることが出来ればと思います。

>>極細コットンストール一覧はこちら

  • 株式会社丸萬

    株式会社丸萬

    POLS(ポルス)は、創業1901年の先染織物メーカー「丸萬」(兵庫・西脇市)と、 テキスタイルデザイナー梶原加奈子とのコラボレーションにより、2015年に誕生しました。 ジャカード織りで制作された、インテリアやファッションのアイテムを中心に、 「テキスタイルの楽しみ」を発信していきます。 人の微かな息使いのような色合いも、複雑に想をなす心のような模様も、すべてを「織り」によって作った、一枚の織り布。 それこそPOLSの根本の世界です。

Text & Photo:
梶原加奈子

CRAHUGのクリエイティブディレクター。大好きなテキスタイルに関われる日々に感謝。北海道の自然がクリエーションの源。

Date: 2023.04.13

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